■ノルディックウォーキングとの出会いから指導者育成に至るまで「前編2」
--99年の講習開始から今までどのような感じできていますか?
話せば長いことになりますがよろしいですか?(笑)
1999年の6月から10月いっぱいまで、トピ・サルパランテ氏はクロスカントリーのコースを自身で草刈りをして整備し、空いてる日に曜日を決めて講習会を開いていました。その間も、トピ・サルパランテ氏の人気は高く、北海道中、札幌や旭川などからも講師として招聘され講習会を開いていました。
トピ・サルパランテ氏は2000年の3月、ちょうど有珠山が噴火した4月の1日にフィンランドに帰国しました。その際、彼は帰国してしまったが、せっかく一年間教えてくれた素晴らしいスポーツを仲間でなんとか引き継いでいこう。と決意し、2000年の5月に大滝ノルディックウォーキング協会を設立しました。
それから、大滝ノルディックウォーキング協会では毎週一回くらいノルディックウォーキング教室を開催し、どこかから依頼があれば、指導に行く。という活動をしていました。
また、2001年の6月に大滝ノルディックウォーキング協会の会長と他2名を、もっとノルディックウォーキングの正しい技術を学ぼう、ということでフィンランドに派遣しました。
トピ・サルパランテ氏は2000年の3月から一年間アメリカでポールの販売等で活動していましたが、2001年にはフィンランドに帰国しておりましたので、彼の元に指導者養成ということ向かいました。これは村が助成を受けて派遣したもので、フィンランドで1週間に渡って技術を学び、帰ってきたのが2001年の6月ですね。
--藤田さんも行かれたのですか?
(※5)北海道フィンランド協会とは?
1976年10月発足。フィンランド語の定期的な講習会やフィンランドに関するさまざまなセミナー、講演会、会員への定期的なフィンランド情報の提供、会員間の交流、さらにフィンランドへの視察親善団の派遣、来道されるフィンランド人のためのホーム・ステイの斡旋などさまざまな活動をしている。
リンク:北海道フィンランド協会
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いえ、私は行っていません。私は最初から業務担当をしておりましたし、いろいろなところで講習を受けたりしていました。あと、北海道フィンランド協会というのがありますが、、フィンランドの方との交流を通じて、その方々のお力を借りながら、和訳されているノルディックウォーキングの情報のほとんどを私が集めていました。
--1999年にノルディックウォーキングに出会われたわけですが、他のスポーツと比べてどんな感想を持ちましたか。
そもそもクロスカントリースキーは有酸素運動です。大滝は温泉地であるということと、健康と食べ物を合わせ、なにかひとつじゃなくてトータルでできるものを行いたいと考えていました。
その当時76歳くらいだった、フィンランド人スポーツライターのスティグ・へグロブさんや、クロスカントリースキーの応援をしてくださっていた大島さんという方などに、森林浴だとか環境浴だとかいろんな健康に対するものの考え方などを教わっていました。
そうして、夏場のスポーツとしてノルディックウォーキングを取り入れるのは有酸素運動として、非常に幅広い方々が運動できるスポーツだと思いましたので、大滝に合っているのではないかと思いました。
それに、冬だけクロスカントリーのコースを使っていたんですが、夏場も同じコースや施設を利用し活用できるというのは、素晴らしいですね。
--2001年6月に3名の方がフィンランドに派遣された後のお話をお願いします。
その後、講習会などを通じて、ノルディックウォーキングが正しくできない、ポールを持つと逆に肩をこってしまうという声があがりました。
また、ノルディックウォーキング用ではなく、ゲレンデのポールにチューブなどを工夫して付けて使っていた方が、仲間と歩いているときに、ポールを友達の足にひっかけて転んでしまい、相手の歯が折れてしまったために、何十年来の友情・信頼関係がなくなってしまった。という方もいました。
また、夏の暑い時には、アスファルトの上をとがったポールで穴をあけてしった。など、ノルディックウォーキングを行っていくにあたっての、いろいろな弊害が耳に入るようになっていました。
ノルディックウォーキングは、ごく簡単なものですが、本当の基礎の指導者養成をし、その簡単さをもっと理解してもらおうということで2002年に指導者養成が始まったのです。
(※6)INWAとは?
国際ノルディックウォーキング協会。インストラクター・アクティビティリーダー人材養成機関。
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それ以前の2000年の12月ごろにINWAという国際ノルディックウォーキング協会がフィンランドで設立されていましたので、公認インストラクターを作りたい。と日本の代理店を通してエクセル社(INWA)に公認インストラクターを作りたいので何とかして欲しい。とはお願いしていたのですが、さまざまな理由があり、2001年ごろから働きかけはしていたのですが、なかなか実現しておりませんでした。
その後、2002年に、こちらで経費も負担することを条件に、フィンランドからナショナルコーチを派遣していただいて、第一回の指導者養成が2002年7月に行われました。
それから今年の2006年6月まで指導者養成として約100名の公認インストラクターを排出してきました。協会の公認事業としてやっています。
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